野球肩 | 右京区平川接骨院/鍼灸治療院グループ

野球肩は大きく分けて２つの原因に分けられます。

1.　ケガ（外傷）　　2.　使い過ぎ（オーバーユース）と分けられます。

ケガ（外傷）による肩の痛み

ケガの場合は、ボールを投げた瞬間に肩に激痛が走ってボールを投げられなくなるといったはっきりとした原因がある場合を指します。

例えば、ピッチャーが投球をした瞬間や、外野手がバックホームをした瞬間に痛みが走ったといった場合があげられます。

具体的な傷病名として、肩関節亜脱臼、関節唇損傷、腱板損傷、上腕骨骨折などがあります。

使い過ぎ（オーバーユース）による肩の痛み

野球肩のほぼ大半は、オーバーユースによって引き起こされます。いわゆる投げ過ぎです。

毎日毎日ボールを投げていると、知らない間にだんだんと痛みが出てきたという具合です。

インナーマッスルという言葉を聞いたことがある方は多いと思いますが、野球肩はこのインナーマッスルに炎症を起こすことが大きな特徴です。プロ野球選手でも元阪神タイガースの金本選手や元ソフトバンクホークスの斎藤投手はこの腱板損傷によって悩まされた選手でした。

インナーマッスルとは、肩の深層にあるローテーターカフ（回旋筋腱板）と呼ばれる筋肉・筋膜で、「棘上筋」「棘下筋」「小円筋」「肩甲下筋」この４つの筋肉・筋膜で構成されます。

これらの筋肉・筋膜は肩を上げる、内側、外側に肩をひねるときに使う筋肉・筋膜で、投球動作の際にはこの４つの筋肉・筋膜を特によく使われます。

この中でも「棘上筋」が最も損傷が受けやすい筋肉・筋膜です。

「棘上筋」は投球動作の際に肩を上げる際に働く筋肉・筋膜で、腕の骨と肩甲骨が引き離されそうになるのを安定させる際にも働きます。

また、野球肩はこういった肩周囲の筋肉・筋膜が頻繁に使われることで疲労や過負荷によってできたトリガーポイント（筋肉・筋膜のしこり）による痛み（医学的に筋筋膜性疼痛「MPS」）を引き起こすのです。

特に投手の場合は、投球動作を繰り返し行うため、疲労を起こしトリガーポイントが形成され痛みを発生させてしまうのです。

上記に述べたように、野球肩の大半は使い過ぎ（オーバーユース）によって起こります。

特に中学進学、高校進学と共に練習量も急激に増える事で、肩への負担も大きくなってしまい野球肩を発症することが非常に多いのです。

しかし、痛みを感じても、その痛みを指導者に訴えたとしたら「レギュラーから外される」

「自己管理が出来ていないからだ」などと言われてしまうために痛みを我慢して我慢してプレーを続けてしまう事が多いのです。

痛みとは身体から出される危険信号のため、痛みを感じた時点で治療を開始にするべきなのにその痛みを我慢してしまう事によって、痛みの原因となっている筋肉・筋膜に今以上の負荷がかかってしまい悪化してしまうのです。

さらに痛みは身体にとって嫌なものなので、それを避けるために無意識のうちに痛みをかばって少しでも痛みの出ないように投げようとするために、正しいフォームで投げないようになり、本来のフォームか崩されるばかりか、原因の筋肉・筋膜以外にも負担がかかってしまい、別のところも痛みが出るという負の悪循環が回ってしまうのです。

痛みが出た時点でそれ以上投球動作を繰り返すのはより痛みを悪化させる一番の原因です。

逆に痛みを感じた時点で少しでも早く安静にすれば早期復帰に繋がります。

野球肩になった場合には、必ず何か原因があるはずです。

当院ではまず問診・検査から原因となる部位を特定します。

多くは疲労からくる筋肉・筋膜の硬さ、医学的には筋筋膜性疼痛（MPS）が原因となるため、その原因の筋肉・筋膜を特定したうえでそこに対して血流を改善していく治療を施します。深部の筋肉・筋膜には針治療も効果的です。また、自宅でできるストレッチ・トレーニング指導をさせて頂きますので、それを実行して頂くことで早期復帰を目指します。